◆関西大学経済人クラブ 第251回例会

2026年9月7日(月)

2026年9月7日(月)、ホテル阪急インターナショナル6階「瑞鳥」にて、関西大学経済人クラブ第251回例会が開催されました。バリュエンスホールディングス株式会社代表取締役の嵜本晋輔氏を講師に迎え、120名を超える会員・関係者が参加しました。

第1部では、開会、学歌斉唱、芋縄隆史会長の挨拶に続き、植松康太氏の司会進行で嵜本氏の講演が行われました。

嵜本氏は大阪府出身。関西大学第一高等学校卒業後、ガンバ大阪に入団し、プロサッカー選手として活動されました。戦力外通告を受けた後、JFLでのプレーを経て22歳で現役を引退。父親が経営していたリサイクルショップを三兄弟で引き継ぎ、ビジネスの道へ進まれました。

当初は家電や家具を扱っていましたが、「小さくて単価の高い商品」に着目し、時計・宝石・ブランド品へと事業を転換。2007年にブランド買取専門店「なんぼや」を開業しました。兄2人と洋菓子ブランド「パブロ」を立ち上げた後、2011年にブランドリユース事業に専念するため独立し、株式会社SOU(現・バリュエンスホールディングス株式会社)を設立。2018年には東京証券取引所マザーズ市場へ上場し、元Jリーガーとして初の上場企業社長となりました。

講演では、これまでの歩みと経営哲学が紹介されました。特に印象的だったのは、「エゴを手放す」という姿勢です。過去の実績に固執せず、自身の市場価値と将来を見据えて現役引退を決断した経験をもとに、

「つかむためには、手放さなければならない。」

という言葉で、変化を受け入れる大切さを語られました。

現在、同社は「サーキュラーデザインカンパニー」を掲げ、ブランド品、時計、宝石、骨董品、美術品などのリユース事業を国内外で展開しています。2025年には、女優ジェーン・バーキンが愛用した「オリジナル・バーキン」を約14億7,000万円で落札。中古品を歴史や物語を持つ資産として捉える新たな価値観を発信されています。

後半では、AI時代の経営についてもお話しいただきました。検索や情報収集の方法が変化する中、SEOや広告に依存しない顧客接点の構築や、社員の経験・顧客との商談内容を蓄積してAIに学習させ、独自の競争優位性を築く構想が紹介されました。

「行動を起こさないことが一番の失敗」

という言葉に象徴される、失敗を恐れず挑戦する姿勢が伝わる講演となりました。

講演後は、岩崎圭祐副会長による御礼の挨拶で第1部を終了しました。第2部の懇親会では、来賓紹介、来賓挨拶、乾杯、新入会員・山岡塾生の紹介などが行われ、参加者同士が親睦を深めました。

ご来賓として、学校法人関西大学専務理事の高岡淳様、同大学副学長で当クラブ参与の北原聡様にご挨拶いただきました。

千田佑典氏の司会進行のもと歓談が続き、最後は杉江秀樹副会長の閉会挨拶で締めくくられました。

嵜本氏の挑戦の軌跡やリユース市場の可能性、AI時代の経営戦略を学ぶとともに、会員同士の交流も深める有意義な例会となりました。
千田  佑典(平成30年人間健康学部卒)