経済人クラブの新年度総会と第176回例会は、6月18日梅田新阪急ホテルで開催され、総会は幹事の水野芳夫氏(昭45学商)の司会のもと議案が提案され、すべて全員一致で可決された。
引き続き、水野一郎商学部教授(昭57院修会)より「現代中国企業の経営と会計」と題して講演、次の6項目にわたり、各項目をスクリーンに映しながら、詳しく説明を受けた。
1、「世界の工場」から「世界の市場へ」、
「中国で勝たなければ世界で勝てない」、
「上海を制するものは世界を制す」、
急速なグローバル化、国際会計基準との統一化、
ISO取得企業の増大、国際的M&A
2、中国の政治、経済の状況、
毛沢東時代…鄧小平時代…江沢民時代~第四世代(2002~)
胡錦濤(国家主席、党総書記)時代
3、中国の企業形態(所有制の分類)
4、ハイアールの沿革と概要
5、ハイアールの経営管理の特徴
6、中国企業会計制度の沿革と体系
結びとして、今や、「世界の工場」から「世界の市場」として急速な発展を遂げている中国とは適切な関係を維持することが重要である。1990年代に中国の企業経営制度と会計制度は大きく転換した。ハイアールの経営管理は日本的経営と対極にあり、現代中国の発展の基礎には企業経営の現代化と資本主義会計制度に急速に接近させた企業会計制度の改革が存在する。
こうした中国の政治経済および企業の発展と動向を冷静かつ客観的に見る必要がある。また最後に、イオン及びイトーヨーカ堂の中国現地出店の動向も示され大変有意義な講演であった。
なお、経済人クラブでは水野先生中心の「三研究所連立型研究会」にも分科会として参画することになった。
懇親会は、樋口学会長の挨拶、来賓の一軸浩幸交友会長の挨拶と乾杯の音頭で始まり、時を忘れた会員相互の交流があった。
(田合邦臣)