◆第188回例会 関西大学経済人クラブだより「参議院選挙後の日本の課題」

2010年9月13日(月)

関西大学経済人クラブ第188回例会は、平成22年9月13日(月)午後6時から、大阪・梅田新阪急ホテル・2階「星の間」で、ご来賓に、当クラブ名誉顧問 畑下 辰則 様、一軸 浩幸 様、顧問で校友会会長 寺内 俊太郎 様のご臨席の下で開催されました。

講師に 同志社大学法学部教授 村田 晃嗣 先生をお招きして「参議院選挙後の日本の課題」と題してお話しいただきました。
今回は特に民主党の総裁選の前日でもありましたので、

(1)総裁選の行方と今後の政局
(2)米国オバマ大統領の現状と今後の米国政治の動向
(3)米国から見た現状の日本 
(4)日本の進むべき方向について

以上4項目について、大変示唆に富んだ話を熱く語っていただきました。


(1)については、菅さんが勝つでしょう。万が一小澤さんが勝ったら、政党支持率は1桁になり国会は動かなくなるし、又自民党を割る人も出てこないでしょう。このような状況にもかかわらず自民党が伸びないのは高齢化しており、自民党が新しくなるとは思われない。衆参選挙で自民党が負けた、民主党が負けたといっているが、誰が勝ったかわからない。今後、世襲政治家やスポーツ選手の国会議員は終りの始まりにして国会議員には希望とか夢を与えるようにしなければいけない。みんなの党が来年の統一地方選挙に力をいれており、其の時に政界再編の動きがあるかもしれない。

(2)オバマ氏の支持率は当初の70%から40%に落ち込んでおり(失業率9.6%で600万人の失業者)11月におこなわれる中間選挙では下院議員で多数を失い上院議員でも多数失うおそれがある。11月2日以降議会対策が難しい、2012年の大統領選に向けて、外交より国内向けに力をいれることになるだろう。(2050年白人が全体の2分の1を切り21世紀中に女性大統領がでるであろう) 

(3)日本―東京には政府はないと冷ややかである。マレーシヤ、ベトナムに目を向ける。
米国のパートナーは今や、韓国である。本年3月、第1回核廃絶42カ国会議が開催され、オバマ氏と胡主席が90分の首脳会談をおえたにもかかわらず鳩山氏は会談に失敗し、又来年の第二回はソウルで開催されることになり、二重の敗北を重ねた。(米韓は力を握っている)

(4)中国のGDPは第2位になり(1968年に日本が2位なって42年にして)2020年に2倍になっている。(1999年日本の4分の1)2050年米国の人口は3億から4億に増え日本は1億2千7百万から1億を切る。(5対2から4対1になる)米国、中国の領土は日本の25倍、今後、規模で競争するものではなく、年収と幸福感(7万ドル~4万ドル)を見出す必要がある。歴史は産業革命以前にもどる。これからの20年間が大事である。日本は文化、文明を語る人材が不足しており、坂本竜馬のような人材が不足している、どのような国を目指すのか(英国―議会制民主主義、フランスー自由・平等・博愛)ナショナルアイデンテイテイを見つけ行動することが大事である。

懇親会は畑下名誉顧問の乾杯の音頭で始まり、


新入会員
「川端公平(61学商)、雑古晴弘(H5学経)、嶋村裕史(54学工管)、森下功(46学法)の4氏」

及び特別参加
「加藤成一(38学経)、北原宏修(H9工応)、楠隆夫(H9学工建)、宮地雄一郎(59院工建)、山科充彦(37学文英)、山根博明(44学商)、吉見淳史(H8学工生)7氏」

の紹介と自己紹介があり、和やかに懇談の中、午後8時40分、稲田副会長のお礼の言葉で散会した。   

       (代表幹事 田合 邦臣)