フェスティバルin北陸に合わせて、2023年9月23日(土)~24日(日)に企画された山岡順太郎氏の足跡をたどるスペシャルな旅。10時半に「JR黒部宇奈月温泉駅」にて総勢38人が集合。まず、YKKセンターパークへ。ファスナーとサッシの世界シェアを誇るメーカーのYKKには、関大出身者が171名いるそうだ。創業者の吉田忠雄氏の経営理念を紹介するコーナーなど、経済人クラブにふさわしい見学となった。
宇奈月駅からトロッコ電車に乗るときに、お寿司のお弁当が配られ、絶景を楽しみながらのランチ。このトロッコ電車は、黒部の電源開発のために1927年に運転を開始したもので、今でも、各発電所へは道路が無いため、このトロッコが唯一の交通手段だ。1919年に日本電力の初代社長に就任し、電気が人々を豊かにする、と急峻な峡谷に調査に入り、その5年後着工した、山岡順太郎の計り知れない信念と行動力。しかも今でいう再生可能エネルギーである水力発電だ。関西大学の学長に就任したのは1923年。どうしてそのようなことを同時になせるのか?不思議である。トロッコにて1時間、鐘釣駅で折り返したが、山の奥に行くにつれ、その思いは強くなった。15時すぎ、宇奈月駅に戻ると、山岡塾の学生さんら引率者を含め22名が合流して、宇奈月温泉の町をボランティアガイドさんの説明で、1時間程度散策した。黒部川電気記念館、山岡順太郎の別荘があった独楽荘の碑などを見学。黒部市芸術創造センターセレネへ。芝井理事長による講演「経済人 山岡順太郎を巡って」を拝聴。造船と航路開発、宅地開発、教育、電力などの各分野に大きな功績を残したが、金沢の人脈も貴重だったことを知る。芝井先生、このためにたくさんの資料を紐解き、資料も付けてご講義いただき、本当にありがとうございました。
18時頃、宿泊先の延対寺荘にチェックイン。温泉で、早起きと充実したスケジュールの1日の疲れをいやす。宇奈月温泉の開湯も1923年。黒部川の上流から当時は木管で運ばれてきたとのこと。黒部で働く人たちや山岡順太郎自身も大いに癒されたことだろうと思いを巡らす。そして、お待ちかねの大宴会。芝井理事長、前田学長からのご挨拶をいただいたあと、田中校友会長による乾杯で開宴。YKKさんからも、地元のお酒を協賛いただき、美味しい料理に舌鼓を打ちながら、くじで決めた席のお隣に座り合わせたフレッシュな山岡塾の学生さんたちといろんな話ができた。豪華景品を協賛いただいたビンゴゲームでは、私は会長賞のお芋のお菓子があたり、とてもラッキー!芋縄副会長の楽しい大阪締めにて閉会。そのあと、2次会、3次会もあったようです。翌朝、良く晴れて景色抜群。有志で、山岡順太郎のお墓参り。私は、絶景の露天風呂を楽しんでから朝食後周辺を散歩していると、昭和天皇や与謝野鉄幹、晶子の句碑にも出会った。そして、新幹線にて金沢へ。昼頃金沢の「フェスティバルin北陸」会場ホテル金沢へ到着。
フェスティバルin北陸は、関西大学、関西大学校友会、関西大学教育後援会が共催し、福井、富山、金沢の北陸3県の支部が合同で進めて企画運営している。
芝井理事長、前田学長、田中校友会長、山本教育後援会長の挨拶のあと、基調講演は、宮本勝浩関西大学名誉教授による「北陸新幹線敦賀延伸による経済効果」。テンポよい楽しいお話。第2部の懇親会では、応援団演舞演奏に始まり、富山風のおわら風の盆の舞が披露されて、とても盛り上がった。楽しい時間はあっという間に過ぎて、17時にお開きになった。
充実の2日間、いろいろと企画していただいた皆様に心から感謝申し上げます。
副会長 前田由利 (昭和61年工学部卒)