◆第178回例会 関西大学経済人クラブだより 「闘わないがん治療:粒子線治療」

2008年2月18日(月)

 第178回例会は、平成20年2月18日(月)午後6時より「新阪急ホテル・2階花の間」で開催され安達弘祐幹事(37学経)の司会で、今回は、「闘わないがん治療:粒子線治療」と題して、兵庫県立粒子線医療センター院長の菱川良夫先生にご講演いただきました。(メンバーの関心が高く54名の出席者となりました。)

 冒頭、「がんは考える時間がある病気である!局所治療には、1.手術 2.放射線 3.粒子線があり
 1. はハイリスク、2.は3種類あるがハイリタン 3.はノーリスク 」との話から
まず、①粒子線治療の歴史や日本・世界の現状
   ②兵庫県での取り組みと成果イ。マシンの進化
    ロ.チーム医療  ハ。照射前の患者測定
   ③ がんとの生きかた等について詳しく説明していただきました。
 粒子線治療は世界の25ヶ所以上で実施されていますが、兵庫県立粒子線医療センターは一台の装置で陽子線治療と炭素イオン線治療のできる、世界唯一の施設だそうです。

 最後に、以下の5つの粒子線治療のまとめを詳しく説明していただき講演は終了いたしました。
 1. 弱者のがん治療が容易
 2. スケジュールどおりの治療
 3. 日常生活の中での治療
 4. 化学療法や放射線治療の代わりではなく、手術の代わりの医療
 5. 臨床的には陽子と炭素はそれほど差がない

 会食、懇談会は、樋口学会長のお礼の挨拶、来賓の一軸浩幸 校友会会長の乾杯の音頭ではじまり「がんと仲良く生活する、心の安心感を持って」との菱川先生の温かい言葉を心の中にきざみながら午後8時30分散会した。

(経済人クラブ副代表幹事 田合邦臣 )